1日1文、現実逃避
http://lemonporice.yu-nagi.com/
日記・文章の練習帳。
挑戦中のお題→恋する動詞111題 。
REDSTONE無名・二次・腐カテゴリーからそれぞれどうぞ。
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真っ白な雷が鳴り止まない夜は季節が変わる合図です。12月の雷は最後の季節を連れて来ます。だらだらと気温ばかりが下がるだけでちっとも移ろいを思わせなかった四季の境目を明確にするように、ピシャリと厳しい音が鳴っていました。そんな夜の次の日には風景は一変しています。しんと静まり返った眩しい朝。柔らかく足首の上までうまる白粉の山。とめどなく舞い落ちる羽毛のようなそれが白い壁となって道の先を隠していて、通い慣れた道のはずなのに、山奥の細い脇道に足を踏み入れてしまったような不気味さに満ちています。初めての化粧ならもっと薄くしてくれたらよほどよかったのに。分厚い雪化粧は、のんびりと秋を楽しんでいた遅めに紅葉した木の紅い枝葉の上にも重くのしかかっていました。秋の欠片も人々の戸惑いも塗りつぶすように覆い隠して、いささか乱暴に冬がやってきたのです。
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